パワハラ110番

待っているだけでは何も変わらない

毎日、上司からのパワハラがきつくて会社に行くのが憂鬱…。
そんな風に、一人で悩んでいませんか?

 

「我慢していれば上司もいつか分かってくれるハズ」
「次の人事異動では上司がどこかに異同になるかもしれない」
「誰かがきっと、自分を救ってくれるハズ…」

 

…そんな期待を抱いて我慢しているのなら、
それはちょっと考え方を変えた方が良いかもしれません。

 

残念ながら、世間はそんなに甘くありません。
人の性格なんてそう簡単に変わるものではありませんし、
待っているだけでは白馬の王子様(笑)なんて現れません。

 

自分を救えるのは、自分だけ。

 

これ以上、あなたの心身を傷つけないためにも、
正しいパワハラ対処法を学びましょう。

1.味方は多い方が良い

パワハラを受けている場合は、相手の言動をメモやレコーダーに記録する。
…コレ、あらゆるハラスメント対処法の基本中の基本です。

 

会社の相談窓口や人事部、外部の相談機関に相談する際、
証拠がなければ、
「あなたがパワハラを受けている」という事実を証明できないからです。
パワハラは物的な証拠が残りにくいため、
イザ裁判沙汰になった場合でも被害者自身の記録が物を言うのです。

 

加えて、証人を確保しておくこともポイント!
証人とは、上司のパワハラ行為を見ていた人のことです。
同僚でも良いでしょうし、部下でも良いでしょう。
とにかく、あなたがパワハラを受けていたことを
証明してくれる人を1人でも多く確保しておきましょう。

 

そのためのテクニックとしては、
あえて人前で怒られておくことをオススメします。
パワハラ上司は、
他の社員の前で1人をなじったり怒鳴り付けたりする傾向がありますが、
そんな時は「チャンス!」とばかりに派手に怒られておきましょう。

 

会議室などに呼び出された場合も、
さりげなくドアを半開きにしておいたり、
人通りの多い廊下に面した会議室を設定するなどして、
とにかく人目につくようにしておくことです。

2.相談する相手を選ぶ

上司からのパワハラ被害を証明できるだけのネタをまとめたら、
これを適切な相手に相談します。
“適切な相手”とは、あなたを確実に救ってくれる相手です。

 

この場合、単に悩みを話してスッキリするだけの友人や家族は除外して考えます。

 

まず、パワハラ上司よりも役職の高い人、つまり
パワハラ上司にとっての“上司”に当たる相手に相談するという手があります。
その上司がまともな上司であれば、
事態の深刻さはきちんと理解してもらえるハズ。
何らかの対処法を講じてくれるでしょう。

 

もし、「そういった上司がいない」
「役職の高い人には話しにくい」ということであれば、
人事部やコンプライアンス担当窓口に相談します。

 

セクハラ、パワハラといったコンプライアンス関連の問題は、
一般的に人事の担当。
あなたの上司やあなた自身の配属変更も含め、前向きな改善策、
対処法を提示してくれるハズです。

 

ただしその際、二次被害を防止するように配慮してもらう必要があります。
「○○さんは△△部長のパワハラを密告したらしい」
なんて噂が広まると、好奇の目にさらされたり、
別の上司にハラスメントを受けたりする場合もあります。

 

今の会社にこれからも続けて勤めたいのであれば、
そのような展開だけは絶対に避けたいところ。
この点はくれぐれも念を押しておきましょう。

3.会社は当てにならない!そんな場合は…

人事や相談窓口に相談しても、
なんら効果的な対処法を示してくれず状況が全く解決しない場合は、
各自治体に設置された労働基準監督署に相談しましょう。

 

直接出向いて相談することもできますし、
メールで相談することも可能です。

 

労働基準監督署は、パワハラ問題解決のプロ!
相談を受けると、担当の職員が該当する会社へ問合わせを行い、
その企業の社長が呼び出されたり労基署の職員が企業内へ視察に来たりします。

 

その結果、会社の状況に応じて是正勧告や指導が行われることになります。
会社にとって、労基署が視察に来るということは大きな痛手。
外に漏れると、スキャンダルの元にもなります。
会社側は、こんなことになる前に適切な対処法をとるべきなのです。

 

ここで心配になるのが、
「自分が外部に相談したことがバレたらどうなるの?」ということ。
大丈夫!
労基署には守秘義務がありますので、
会社にあなたの名前をバラすことはありません。
パワハラの対処法に悩んでいるのならば、
黙って我慢せずに労基署に相談してみてはいかがでしょうか?