パワハラ110番

パワハラは“自社内”だけとは限らない

パワハラ=Power harassmentとは、
「職権などの権力を利用した嫌がらせやいじめ」

 

すなわち、なにも社内に限ったことではないのです!

 

例えば、客先に常駐して開発やメンテナンスに従事する技術者や派遣労働者、
客先に営業に出かける営業マンが、
客先の担当者からパワハラを受けるケースもあり得るのです。

 

その根底にあるのは、
「こっちはお前の会社に金を払っているんだから、言うことを聞いて当たり前だ」
…という傲慢な考え方。

 

些細なことで怒鳴られたり、
わざわざ自分の部下がいる前で怒鳴り付けたり…。
こんなパワハラ被害に遭っている方も多いよう。

 

他にも、
「明日までに仕上げろ」
「できないなら契約を打ち切るぞ」
「契約金額を下げろ」…などの、
客先での横暴なパワハラ行為に耐えている労働者もいるようです。

 

パワハラというと、
一つの企業内での上司⇒部下への嫌がらせ行為
…と捉えられがちですが、
客先でのこういった嫌がらせ行為もパワハラに含まれるのです。

客先でのパワハラ!その特徴は?

客先でパワハラに遭っている人の多くは、
相手が理不尽な言動を繰り返していると認識しつつも、
自社の上司や相談機関には相談できずに
自分の中に溜めこんでしまいがちなのだといいます。

 

その理由は、
「客先はこちらのミスをネタにして、契約金を下げるのが目的なのだ」
…と分かっているから。
つまり、自分の出方次第で自社の関係者に迷惑がかかることを恐れているのです。

 

仮に自分の上司に相談したとしても、立場上どうにもできないハズ。
…そう思って、はなから諦めているのではないでしょうか。
結果として心身のバランスを崩し、
会社を退職せざるを得なくなってしまうケースも多いようです。

 

自分の会社は居心地の良い会社だったにも関わらず、
客先でのトラブルが原因で職を失ってしまうとは、
なんともすっきりしない話しですよね。

 

客先でのこのようなパワハラは、
会社の立場を利用したきわめて悪質な行為です。
こういった担当者は、一つの会社だけではなく
複数の会社に対しても同じようなパワハラ行為を働いているハズ。
常駐している会社の担当者同士で、
1度話し合いの場を持って意見交換をしてみると良いでしょう。
苦しめられているのはあなただけではないハズです。

客先でのパワハラに対する解決法

自社内でパワハラに遭った場合は、
社内に設置された相談窓口や外部機関に相談するなどの方法があります。

 

しかし、客先でのパワハラ被害については
どこに相談すれば良いのでしょうか?

 

@相手の上司に報告して味方につける
客先担当者の上司に、自分が受けたパワハラ行為を
逐一報告するという手があります。

 

この時、一人ではなく
他社から来ている労働者にも協力してもらうと良いでしょう。
一人では、結局、相手の都合の良いようい
言いくるめられてしまう可能性があるからです。

 

B自分の上司に相談する
自分の会社の上司に相談し、一度、
自分・上司・客先のパワハラ担当者・客先の上司の4人で
話し合いの場を設けてもらいましょう。

 

客先でのパワハラ被害は、“対個人”に留まらない
“会社対会社”の問題です。
上司を巻き込んで話し合わなければ根本的な解決は難しいと思います。

 

C本人の目の前で発言をICレコーダーに録音する
「指示の内容を聞き逃すとご迷惑をかけますので」などと嫌味っぽく(笑)
言って、相手の発言を眼の前で録音してみてはどうでしょうか。
気の弱い担当者なら、
「これを証拠にパワハラで訴えますよ」
…という強い姿勢で接すれば、
ビビってパワハラ行為を止めるかもしれませんよ!