パワハラ110番

転職するのは弱いこと?

些細な失敗をいつまでもネチネチとなじられたり、
質問や相談をしようと思っても無視されたり、
他の従業員には笑顔で応対しているのに
自分だけぞんざいな態度で扱われたり…。

 

恒常的にパワハラ行為がある職場で働き続けるのは、
精神的にも非常に苦痛ですよね。

 

「頑張れば認めてもらえる」
「自分が一人前になれば上司も周りも自分を認めてくれるハズ」
と希望を持てるうちは良いでしょうが、
人間の精神力にも限界があります。

 

「俺は頑張ってもダメなやつなんだ」
「俺がいなくなっても、誰も困らないんだ」
「いっそ死んで楽になりたい」
…こんなネガティブな思考に陥る前に、現状を変えなければなりません。

 

方法としては、
「パワハラを受けていることを会社内部や外部の相談機関に相談して
状況を改善すること」
が挙げられます。
そして、もしどうしても状況が変わらない場合の最後の手段として
「転職」という策が残されているのです。

 

「パワハラが原因で転職するなんて、なんだか負けたみたいで悔しい!」
「転職するなんて、自分の弱さを認めたことと同じだ」

 

みなさんそれぞれ、色んな意見があると思います。
しかし、転職することは決して弱いことでもなければ
負けたことでもありません。たとえ原因がパワハラであったとしても、
自分の中に新しい可能性やチャンスを探ることは前向きなことです。

 

パワハラを我慢して心を病んでしまう前に、
“ポジティブになれる自分”を応援してあげても良いのではないでしょうか。

 

長い人生、他人の犠牲になるのはもったいないですよ☆

「転職理由は“パワハラ”です」

上司や同僚からのパワハラが原因で退職したとしても、
一生働かずにいるわけにもいきませんよね。
どうしたって、新しい職を探さなければなりません。

 

さあ、みなさんに質問です。
採用の面接の席で
「あなたはなぜ転職を考えたのですか?」と問われた場合、
どう答えるのが理想的なのでしょうか。

 

「パワハラを受けていたからです」と正直に答えるのが良いのか、
はたまた「キャリアアップしたかったからです」
さりげなくかわすべきなのか…。

 

転職者を採用する会社にとっては、
その人の職歴や退職理由は非常に重要なポイントです。
会社側が欲しいのは、簡単に言えば
「この人を雇って良かったなあ」と思わせてくれる人
つまり、会社にメリットをもたらしてくれる人です。

 

具体的には、「会社の繁栄に大きく貢献してくれる人」そして、
「何かトラブルがあっても前向きに解決できる人」
が求められていると言っても過言ではないでしょう。

 

そのため、退職理由について問われた時は、できる限り
「プラス」のイメージを与えるような回答が望ましいと言われています。

 

もしパワハラの事実を正直に伝えようと思うのであれば、
次のポイントについて事前に自分の考えをまとめておきましょう。

 

・何をどうすれば上司とのトラブルを避けられたと考えられるか?

 

・もし、転職先でも同様のトラブルが起きたらどうするか?

 

・このようなトラブルを防ぐため、
 普段からどういう努力を心がけたいと思うか。

 

ポイントは、「転職先で人間関係のトラブルに見舞われたとしても、
今回の経験を生かして柔軟に対応できます」
という点をアピールすることです。

 

「パワハラを受けていた」
というとネガティブなイメージを抱きがちですが、
表現方法を工夫することができれば
あなたの“強み”にすることだってできるのです!

転職を決意する前にすべきこと

会社でイジメや嫌がらせなどのパワハラを受けているからといって、
すぐに転職を決めるのはちょっと考えもの。
辞める前に、あなたがやるべきことはまだまだあります。

 

まず、パワハラに遭っているという状況を
会社の人事部や上層部に直訴すること。

 

会社の体質を根本から変えない限り、たとえあなたが転職しても
その次に入ってくる人はまたパワハラの被害に遭うことになるでしょう。

 

「パワハラに対しての考え方が甘い」
という今の会社の現状を変えられるのは、被害者であるあなただけ。
転職をする前に、現状を変えるための最大限の努力をしましょう。

 

次に、転職をする前にしっかりと企業研究を行いましょう。
転職先企業の製品や会社方針はもちろんですが、
「コンプライアンスに対する意識が高いのか低いのか?」
この点も調べた上で転職先を決めることをオススメします。

 

安易な転職では、同じ失敗を繰り返すことになってしまう可能性が高いのです。
もう二度とパワハラ被害に遭わないためにも、転職活動は慎重に★