パワハラ110番

私、監視されてるの!?

仕事でPC(パソコン)を使うことが当たり前の時代。
WEBサイトを利用した情報収集やメールを使ったやりとりは、
もはや常識です。

 

ここ数十年で、ビジネスの在り方も大きく変わりましたよね。
便利&スピーディになった反面、新たに、
困った問題が持ち上がっているのも事実です。

 

例えばあなたは、仕事以外の目的で会社のPCを使ったことはありませんか?
友達と行く飲食店を探したり、Yahooニュースを見たり、
気になるワードをGoogleで調べたり…。

 

PCを使った業務に就いている人の多くが、業務時間の平均20%程度を
仕事以外の目的に費やしているという調査結果もあるほどなんですよ!

 

こうなると、当然のことながら会社では何らかの規制が必要になってきます。
なぜなら、アクセス先によっては“情報漏えい”
“ウィルスへの感染”などのリスクにさらされる可能性があるからです。

 

そのため、従業員のメールやWEBサイトのログを監視する企業が増えています。

 

「それって人権侵害!パワハラじゃないの!?」
と訴える方もいるかもしれませんが、この場合の監視はパワハラには相当しません。

 

それどころか、
「企業の情報を外部に漏らしたことで企業側に大きな損害を与えた」
として、従業員が損害賠償を求められたという事例もあるのです。

どこからがパワハラ?難しい判断基準

すでにご紹介した通り、従業員のPCのアクセス先や
外部とのメールのやりとりを監視することはパワハラにはなりません。

 

これと似た例で、カメラを設置して従業員の行動を監視している職場もあります。
これは、「給湯室でムダに時間を浪費している社員を取り締まる」
「給湯室の冷蔵庫から会社の珈琲を持ちだしたりする社員を取り締まる」
「コンビニやスーパーのレジで従業員が不正なことをしていないかチェックする」
…等々、職場によって目的も様々。

 

「常に行動を監視されているみたいだ」
と思うかもしれませんが、
これは会社側にとって正当な行為と認識されています。
場合によっては、この監視カメラが、
セクハラやパワハラの現場を捉える場合だってあり得るのです。

 

一方で、「これはパワハラだ」と認識される“監視”もあります。
例えば、本人の知らないところで机の中身をあさったり、
ロッカーを開けられたり、
一人の従業員だけを集中して監視していたり…。

 

これらの行動は、道徳的観念から見ても明らかに問題アリですよね?

あなたの会社の“パワハラの監視体制 ”は?

ここまで、“パワハラに該当する監視”とそうでない監視について考えてきました。
「会社って、なにかと従業員を監視してて嫌になるなぁ」
…とうんざりしている方も多いかもしれませんが、
会社には“従業員を守るための”監視を行う機関が存在しています。

 

パワハラが今ほど問題になっていなかった時代には、あくまでも
会社の体裁を繕うために“パワハラ相談室”を設置する企業が多かったよう。
しかし、コンプライアンス遵守が叫ばれる昨今では、
会社に専門の監視機関を置いてパワハラ問題に真剣に取り組む企業がほとんどです。

 

あなたの会社にも、パワハラを監視している機関があるハズですよ?!
相談する場合のポイントは以下の通りです。

 

■パワハラの証拠を記録したものを持参しましょう!

 

■心療内科や精神科の診断書があるようなら、それを提出しましょう!

 

■転職したいのか、このまま今の会社で頑張りたいのか、
 気持ちをある程度整理しておきましょう!