パワハラ110番

なんとなく居辛くなる

会社は仕事をするための公の場ですから、基本的には仕事さえきちんとして、他人の邪魔をしなければ、誰にも咎められることはないはずです。しかし、いじめの標的になっている人は、どんなに仕事をまじめにやっても、なんとなく会社に居辛い空気を感じることがあります。そうなると、いくら仕事をしても報われない気持ちになってきます。なんだか会社の人間の多くが無言のうちに「辞めろ」と言っているような感じさえしてきます。

 

針のむしろに座らされているような居心地の悪い状況で、それでも会社に居座るか、それともあっさり辞めてしまうか。そこは悩みどころですね。一つの例として、東京で空手の指導をしている友人の話をします。彼は師匠のことを心から尊敬していて、師匠のもとで働けることに誇りを持っていました。職場が大好きで、師匠にずっとついていくつもりでいました。

 

道場で働き出して15年目のことです。居心地のよかった道場だったのに、なんとなく居辛い感じがしてきました。特に何があったというわけではないのです。ただなんとなく、人の入れ替わりがあり、新人たちも増えてきて、その道場が自分の居場所ではない感じがしてきたそうです。彼は思い切って、道場を出ることにしました。動物的勘で「今が巣立つときだ」と察知したのです。

 

そんな彼も、今では自分の道場を構えています。道場主となった彼に会う機会があり、あのとき師匠のもとから巣立って正解だったか尋ねてみました。彼からの返答は「わからない」でした。巣立つことを選んだ結果しか知らないので、巣立たなかった場合の結果と比較でしない。ただ、自分の選んだ結果が正解なのだと信じて、日々を大切に生きるだけだ、と。会社でいじめにあって居辛くなった場合も、もしかしたら環境を変えるときが来たことを告げる、天からのサインなのかもしれません。

 

もちろん、闇雲に退職を勧めるわけではありません。辛抱したほうがよいときもあります。要は、自分の勘に素直になって動くこともありなのではないか、ということです。いくら考えても結果が出ないこともあります。そんなときは、直感に身を任せてみるのもよいかもしれません。迷っているということは、どちらでもよい、ということなのでしょう。どちらにも良さがあるからこそ、人は迷うのです。

 

会社を辞めたあとに、人生の転機となるような素晴らしい出来事が待っているかもしれませんし。その保証はありませんが、不確定だからこそ人生は面白いですよね。

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