パワハラ110番

会社でのいじめ 私の体験談5 「いじめられる辛さ」

どこの会社でもそれぞれの辛さがある、辛いのは自分ばかりではない。同じ空の下に、私よりもずっと辛い思いを抱えて生きている人だっているかもしれない。今日一日なんとか頑張ろう。自分自身にそう言い聞かせて、なんとか毎日出勤していた私ですが、徐々に体調不良に陥ることが多くなっていきました。

 

朝目が覚めても、体が重くて動きません。ちょっと動くだけでも億劫です。内臓のどこかが常に痛く、胃がしくしくと痛みました。土日も日がな一日家で寝込むことが多くなりました。それまで、事前に申請した有給休暇以外には無遅刻無欠勤だったのですが、月に2回は当日欠勤するようになりました。休んでも、気分転換に表へ出て遊ぶだけの元気はありません。心は大丈夫と思っていても、体が危険信号を発していたのです。

 

いじめにおける辛さは、会社にいる間だけではありませんでした。家で休んでいる間も朝から晩まで、目が覚めている間はその辛さがずっとついてまわります。ふと気がついたら、会社でいじめられたときのことを考えている自分がいました。体を休めている布団の中でも、ネガティブなことばかり頭に浮かんできます。「いつからこんなに辛い状態になってしまったのだろう」、「こんな状態がいつまで続くことになるのだろう」、「この先、楽しいことがあるのだろうか」と、建設的ではない思念が頭の中をいつまでもぐるぐる回り続けます。心は休まることがなく、いくら横になっても元気は回復しません。

 

やがて仕事にやる気も起こらなくなり、仕事上のミスも増えてきました。ミスをするたびにいじめグループに笑われます。ミスが多くなると、会社での評価も下がっていきます。それまで、私は人間関係に悩みこそすれ、仕事は好きだったのです。でも、ミスが続くと、仕事に対する自信もなくなり、仕事を楽しく思えなくなりました。仕事に対する積極性もなくなっていきます。そのころから、自分はダメな人間だと自己嫌悪に陥り始めました。
こうなると、何をやってもうまくいかない気がしてきます。笑顔が少なくなり、面白いことが減っていきました。事態はどんどん悪い方向へ進んでいるようにしか思えなくなります。

 

いじめられる辛さは、いじめられている本人にしかわからないかもしれません。どれだけ辛い思いをしているか想像することはできても、実際の辛さは経験してみないとわかりません。だからこそ、いじめられた人は孤独感を増していき、さらに辛い状態に追い込まれてしまうのです。

 

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