パワハラ110番

会社でのいじめ 私の体験談3 「噂が噂を呼ぶ」

私に対して良からぬ噂が流れている。そう感じ始めたのは、休憩時間を一人で過ごすようになってから、約1年経ったときのことです。会社の人たちが、なんとなく冷たいのです。それまで気さくに話しかけてくれていた人も、急によそよそしくなりました。私から話しかけても、どことなくそっけないのです。あまり話したことさえない人から、すれ違っただけで睨まれることもありました。

 

どうもそのころから、私に対するさまざまな噂が流れていたようです。すべての噂を聞いたわけではないですし、聞いても落ち込むだけなので聞かないようにしてきました。それでも意に反して、噂のうちのいくつかは私の耳に無理やり入ってきました。そうした噂の中の一つに、びっくりさせられるような内容のものが含まれていました。

 

なんと私が、いじめグループのボス格の人物に、悪質な嫌がらせをしているというのです。「ボスが私に」嫌がらせをしているのではありません、「私がボスに」嫌がらせをしているのだそうです。その嫌がらせの内容が、実にお粗末です。私がボスの本名とメールアドレスを勝手に使って本人になりすまし、出会い系サイトでチャットをしているというのです。ある日を境に、ボスの携帯へ知らない男性から「昨日のチャットは楽しかったね」という内容のメールが続々と送られてくるようになりました。その犯人が私なのだそうです。

 

なぜ私が犯人なのかはわかりません。もちろん、私には身に覚えのないことです。だいたい、グループと関わりたくないから離れようとした私が、なぜわざわざそのようなつまらない嫌がらせをする必要があるのでしょうか。事実無根で、根も葉もない作り話です。私に非があることを言われるならまだしも、事実無根の噂話を広げられるのはたまりません。

 

それでも、急につめたくなった人たちは、そのお粗末な噂を信じているのでしょう。そんなつまらないいやがらせをするほど、私はいじめグループのボスに興味はないのに、と思いましたが、会社の人の中で私の話に耳を傾けてくれる人はいません。がっかりして、私を育ててくれた両親にも申し訳ないような気持ちになりました。しばらく落ち込んでいました。今でもそれを信じている人がいるとするならば、実に残念です。しかし、私にはどうしようもありませんでした。ただ屈辱に耐えるのみです。会社を見渡し、一人一人の顔を見回しながら、あの人も、そしてあの人も私を「そんな人」だと思っているのかなぁなんて考えると悲しくなりました。

 

次へ

会社でのいじめ 私の体験談3 「噂が噂を呼ぶ」関連エントリー

会社でのいじめがおきる原因
いじめが起こりやすい職場環境
女性が多い職場でのいじめ
職場いじめする側の心理
派遣社員が多い職場でのいじめ
男性社員が職場いじめのターゲットになるとき
会社でいじめられやすいタイプ
ちょっとした誤解が原因に
いじめは外国にはないのか?
勘違いするケース
会社でのいじめ 私の体験談1 「いじめが原因で退職」
会社でのいじめ 私の体験談2 「人間関係の難しさ」
会社でのいじめ 私の体験談4 「集団心理」
会社でのいじめ 私の体験談5 「いじめられる辛さ」
会社でのいじめ 私の体験談6 「作り上げられる私のイメージ」
会社でのいじめ 私の体験談7 「失業後の私」
いじめられた同僚の話 1
いじめられた同僚の話 2
いじめられた同僚の話 3
会社でのいじめ そのストレスの恐怖
会社いじめで起こる仕事への支障
いじめによる会社での孤立
会社でのいじめ・嫌がらせにどこまで我慢できるか
いじめが原因で会社を欠勤するとき
自己嫌悪に陥りそうになったら
会社いじめで生じる人間不信
何のために働くのか
なんとなく居辛くなる
悩むと太りやすい
会社でいじめにあわないための対策
いじめは会社に相談できる?
いじめについて上司に相談する場合
会社いじめの対処法1 環境を変える
会社いじめの対処法2 心構えを変える
会社いじめの対処法3 辛くなったら泣く
会社いじめの対処法4 第三者に相談する
楽しいことを想像してみよう
駆け込み寺?
辞めるのも一策
会社いじめで悩みだしたら
気分転換しよう
味方を見つける
相手は変えられない
これだけは良かった
企業とパワハラ対策
職場内解決の是非
パワハラ被害者側にも問題はある?