パワハラ110番

会社でのいじめ 私の体験談2 「人間関係の難しさ」

私は子どものころから一人で居ることが好きでした。友達と鬼ごっこをするよりも、家で本を読んでいたい性格です。これまでに、派遣社員としてさまざまな会社で働いてきましたが、休憩中は同僚と弁当を広げて悪口大会に興じるよりも、喫茶店でコーヒーを飲みつつ一人で思索に耽ったほうが余程有意義であると考えていました。社交を厭う傾向にあるため、何度か陰口を言われたこともありましたが、気にしないように心がけていました。

 

直近まで働いた保険会社に長期派遣が決まったとき、一つの決心をしていました。もっと積極的に人とコミュニケーションを取ろうと決めたのです。それまで敬遠しがちだった人との関わりを避けないことで、もっと積極的で前向きな自分になれたら、きっと仕事も楽しくなるにちがいありません。緊張して迎えた初出勤日、リーダーから、お昼は同じ仕事をしている派遣社員たちと一緒に食べるようにとの指示がありました。それまでの私なら、一人で本を読んでいたいので、外に行かせてもらいます、と断っていたところです。そういう個人行動が許されることも派遣社員として働くことのメリットだと考えていました。そのときはコミュニケーションを厭わないと心に誓った私です。お昼は仲間の輪に加えてもらうことにしました。

 

ところが、です。お昼休みに辛い試練が待ち受けていました。仕事や社内の取り決めを教えてもらい、親切にしてもらいました。しかし、私には苦痛でしかありませんでした。人の噂話と悪口のオンパレードだったからです。私はなぜか輪の中に受け入れてもらえたのですが、私より後に入ってきた新人たちの中には、昼休みの間、同席しているのに徹底して無視される人もいました。その人が話しかけても、私以外は誰も反応しないのです。私は間を取り持とうとやきもきしましたが、内心、新人に愛想よくしていたら自分の立場も危ないのではないかとの保身の気持ちもあって、リフレッシュすべき休憩時間が、仕事をしているときよりも辛いという状態になっていきました。

 

半年我慢したのですが、ついに耐えられなくなった私は、一人で外食することに決めました。グループには「一人で考えたいことがあるから」とだけ説明しました。半年もグループにいて、一見して溶け込んでいるように見えた私が、急にグループを離れると言ったことが、会社でいじめをうける最初のきっかけとなりました。最初からグループにいなければ、事態はまた変わっていたことでしょう。

 

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